理事長
理事長
「ルンビニ園」となぜ名付けたかを、お話ししたいと思います。四恩幼稚園は仏教を園の中心に置いた園です。
その仏教の根本は遥か2000年前のインドにあります。子ども達が「ののさま」と言っているのは「お釈迦様」の事。
そのお釈迦様はインドの国で王子様として生まれました。
誕生日は花まつりで知られている四月八日。「灌仏会」とも言われてます。お母さんはマーヤ様と言ってとても優しい方でした。
マーヤ様が、いよいよ出産と言うタイミングでお城から自分の生まれ育った家に向かっているその途中に、綺麗な花が咲き乱れる場所を通りました。その土地の名前がルンビニ園といいます。
目の前に咲くアショカの木の赤い花が満開になっていて、あまりの美しさに、マーヤ様は木の下に行き、右手で花をひとつ摘もうとしました。その時、急に産気づいてしまい、その途端、右脇腹から穏やかにお釈迦様がお生まれになったのです。
生まれたばかりのお釈迦様は、すぐさま七歩歩いて、右手で大空を指し、同時に左手は大地を指して「天上天下唯我独尊」(てんじょうてんげゆいがどくそん)と声高らかに唱えられました。
その意味は「私と言う存在は、この広い宇宙の中でただ一人の存在でありこの命を大切に生きることこそ尊いものだ」そう言う意味合いがあるのです。
王子様で生まれたはずのお釈迦様は、その後すくすくと育ったのち城の東西南北4つある門から初めて出た時に四苦八苦の四苦となる「生老病死」と出会い、多くの人たちを救う存在になるために出家し、修行の旅に出ました。
そして、深い悟りを得てブッダとなり多くの人たちの心を救い手を差し伸べる生涯を送ります。
そんな尊いお釈迦様がお生まれになったのがルンビニ園という場所であり、そのお釈迦様がお生まれになった時に天から降り注いだのが「甘露(かんろ)」の雨。
仏様の花と言われ、泥より生まれいでて美しき花を咲かすのが蓮の花「蓮華」(れんげ)。
四恩幼稚園の母体となる金剛寺の宗派、この国に仏教を持ち帰り真言宗を作られた「弘法大師」の誕生日が六月十五日。それを「青葉まつり」と言います。
親から生まれ出でて、親から離れて初めて過ごす時間を園でお迎えし、「かんろ」「れんげ」「あおば」でお釈迦様やお大師様の加護の元、成長を紡いで貰いたいが故に、楽しい時間が過ごせるようルンビニ園と名付けました。